レーザー冷却の原理(後編)【物理(現在進行中)】
 レーザー冷却の原理理解する上でもう1つ必要な知識があります。
 原子は共鳴周波数に近いエネルギーを吸収(もしくは放出)できるということです。
 共鳴周波数を原子の振動の激しさとイメージして下さい。
 共鳴周波数が大きい(=原子の振動が激しい)ほど、原子の温度は高くなり
 共鳴周波数が小さい(=原子の振動が穏やか)ほど、原子の温度は低くなります。

 さて、光子と原子が衝突(=レーザーを原子に照射)する過程を考えましょう。
 レーザーは周波数(光子の振動の大きさ)を調節することができます。
 レーザーの周波数を原子の共鳴周波数よりもやや低めに設定します。

 最初、原子が持っているエネルギーを100としましょう。
 光子(エネルギー50)が原子に衝突(レーザーを原子に照射)すると、
 原子は光子のエネルギーを吸収します。(エネルギー150)
 このとき原子は最初の状態よりもエネルギーが高くなっています。
 
 しかし、自然はなるべくエネルギーの低い状態になろうとする性質があります。
 しばらく時間が経つと、原子は光子を放出するのです。 
 この光子(エネルギー70)は原子の共鳴周波数程度のエネルギーを持っています。
 ここがミソですね。結果的に原子のエネルギーが衝突前後で下がるという仕組みです。

 100(最初)+50(吸収)-70(放出)=80(最後)
 
 エネルギーが下がるということは、各々の分子運動が穏やかになるということです。
 つまり、レーザーを照射することで温度が下がる(冷却される)ということになります。
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by dyjobyate | 2009-01-14 20:12 | 物理(現在進行中)
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