カテゴリ:物理(高校)( 16 )
波動②(波の基本式)【物理(高校)】
 波の形は「振動数」「波長」「振幅」を知ることで求められます。前回の記事の繰り返しになりますが、「振動数」と「波長」は音の高さに対応し、「振幅」は音の大きさに関係しています。今回は、波の重要な要素である「振動数」と「波長」の関係について考えます。

 まず、(距離)=(速さ)×(時間)という関係式を思い出して下さい。この式を波に適用していきます。波長とは、波1つ分の長さのことです。つまり、波長(=λ)は距離に対応しています。さらに、(波が伝わる)速さ(=v)と、(波1つ分の振動が伝わる)時間(=T)を考えると、λ=vTという関係が成立します。

 ところで、Tは(波1つ分の振動が伝わる)時間です。つまり、1回の振動が伝わるにはTという時間がかかると言えます。これを言い換えると、1秒間に1/T回(←これが振動数の定義)振動していると言えます。つまり、1/T=fとなるので、先ほどの関係式はv=fλと書き直せます。これが波の基本式です。
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by dyjobyate | 2009-03-07 07:47 | 物理(高校)
波動①(波の基本事項)【物理(高校)】
 「波」と聞くと様々なイメージが浮かぶと思いますが、身近な「波」として音が挙げられます。例えば、人によって声の「高さ」や「大きさ」が違ってきますが、これは波の性質によるものです。今回は波を扱う上で必要な定義と簡単な性質について説明します。

 声を発すると、音(=振動)が空気中を伝わっていくのですが、音の「高さ」はその音がどれだけ振動をしているかによって変わってきます。例えば、声の高い人は振動数(=一秒間に何回振動しているか)が大きく、声の低い人は振動数が小さくなっています。また、音の「大きさ」は振幅(=振動の大きさ)によって変わってきます。大きな声は波が大きく振動していて、小さな声は波が小さく振動しています。

 ところで、波はこんな形をしています。→ ~~~~~~~~~~~~ 一個分の波の長さ「波長」と読んでいます。波長はギリシャ文字を使って「λ(ラムダ)」と表されます。ちなみに上の波は12個分の波がありますね。ということで、上の波の波長は12λと表せます。次回は「振動数」「波長」の概念を使って、波の基本式についての説明をします。
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by dyjobyate | 2009-03-06 08:05 | 物理(高校)
電磁気学⑦(電位のイメージ[3])【物理(高校)】
 力学では「重力による位置エネルギー」という量が出てきます。例えば、物体を地面から高さh[m]まで持ち上げる過程を想像して下さい。このとき、物体を持ち上げる人は重力に逆らってh[m]持ち上げるわけです。つまり、重力に対して仕事をした結果、その物体は重力による位置エネルギーを持つという理屈です。

 電磁気学では「電気的位置エネルギー」が、力学で言うところの「重力による位置エネルギー」と対応します。例えば、真空中に2つの正電荷があり、それらの間の距離を縮める過程を想像して下さい。このとき、正電荷に力を加える人はクーロン力に逆らって正電荷間の距離を縮めています。つまり、クーロン力に対して仕事をした結果、その物体は電気的位置エネルギーを持つという理屈です。

 このような対比をしてみると、力学と電磁気学における「位置エネルギー」には同じ発想が使われていることがわかると思います。エネルギーという量は勝手に出てくるものではなく、必ずエネルギーが生じた原因があります。これはエネルギー保存則と呼ばれ、物理学において非常に重要な法則です。
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by dyjobyate | 2009-02-22 12:43 | 物理(高校)
電磁気学⑥(電位のイメージ[2])【物理(高校)】
 前回は回路における電位のイメージを説明しました。今回は「電場と電位の関係」に着目して、電位の持つ意味を詳しく解説する予定です。もちろん、回路における電位も、電場と電位の関係で考える電位も、同じ意味を持っています。

 2つの正電荷(=プラスの電気)が、真空中(=周りに何もない状況)にあるとします。正電荷間には電場によるクーロン力が働くため、各々の電荷は斥力を受けます。この斥力によって電荷は互いに離れていきます。それでは、電荷はどの距離まで離れていくのでしょうか。クーロン力は長距離力と呼ばれ、どんなに離れていても力が働くとされています。つまり、2つの電荷が無限の距離離れるまでは、クーロン力が働き続けるのです。

 準備も整ったので、電位の説明に入ります。電位とは「気的置エネルギー」という言葉を略したものです。力学の内容でも書きましたが、エネルギーは勝手に現れる量ではありません。電位はどのようにして現れるのでしょうか。長くなりそうなので、次回の投稿で解説します。
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by dyjobyate | 2009-02-21 22:17 | 物理(高校)
電磁気学⑤(電位のイメージ[1])【物理(高校)】
 電磁気学でまず立ちはだかる壁は「電位」という概念です。教科書には電位の公式みたいなもの(=公式もどき)が書いてありますが、これは公式ではありません。重要なのは、この公式もどきに至るまでの過程なのです。いつも書いていますが、自分の言葉で説明できることが、その内容を「理解した」と言えるレベルだと思います。

 早速ですが、乾電池を利用した回路を考えます。乾電池に導線と豆電球をつなぐと、豆電球が点灯します。(豆電球が点く理由は割愛)この現象を物理用語を使って説明すると「乾電池が電位を与えることで、電流が電位の低い方へ流れ、豆電球が点灯する」というような具合なります。電位のイメージをつかむために、次のような日用用語に置き換えてみましょう。(乾電池→ポンプ、電位→高さ、電流→水)

 先ほどの現象を日常用語を使って説明すると「ポンプが高さを与えることで、水が高さの低い方へ流れ、豆電球が点灯する」となります。電位を「高さ」と考えることで、少しはイメージし易くなると思います。今回は回路における電位のイメージをお話しました。次回は電位の持つ意味を詳細に追っていく予定です。
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by dyjobyate | 2009-02-20 15:36 | 物理(高校)
電磁気学④(電場の源は?)【物理(高校)】
 前回、電荷を持つ物体は、電場に反応してクーロン力がかかると言いましたが、電場はどこから生じているのでしょうか。電場の正体をクーロンの法則(=2つの電荷間にはたらく力の大きさを求める法則)を基に解説します。

 1785年、物理学者のクーロンが「ねじり秤」と呼ばれる装置を用いて、クーロンの法則を導出しました。プラスの電荷が2つ(←これらの間には斥力がはたらきます。)しかない世界をイメージして下さい。クーロンの法則は、電荷の間の距離が大きくなればなるほど斥力が小さくなり、電荷が大きくなればなるほど斥力が大きくなる、というものです。

 プラスの電荷が2つ(電荷Aと電荷B)しかない世界でも、クーロン力が働くことは経験的に理解できます。電荷Aが動く原因は電荷Bにあり、電荷Bが動く原因は電荷Aにあるのです。このことから、電荷から電場が湧き出ていて、電場に反応してクーロン力を受けていると言えます。目には見えない力には、それを伝える「場」という概念が不可欠なのです。
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by dyjobyate | 2009-02-18 09:18 | 物理(高校)
電磁気学③(力学との接点[2])【物理(高校)】
 力学で「重力場」という概念があります。よく知られているように、地球に住んでいる人々には「重力場」の影響により重力がかかっています。ところで、この「重力場」は誰でも感じるものなのでしょうか。実は、目には見えない「重力場」を感じることができるのは、質量を持つ物体だけなのです。つまり、質量を持たない物体には重力はかかりません。

 それでは、電荷を帯びている物体(=電気を持っている物体)は、どのような「場」の影響を受けるのでしょうか。いくら多くの電荷を持っていても、決して「重力場」には反応しません。電荷は「電場」と呼ばれる場に反応して、クーロン力(=電気の間の力)が働きます。
 
 質量を持つ物体は、重力場に反応して重力がかかり、
 電荷を持つ物体は、電場に反応してクーロン力がかかるということです。 
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by dyjobyate | 2009-02-17 10:11 | 物理(高校)
電磁気学②(力学との接点[その1])【物理(高校)】
 電気は2種類あります。プラスの電気(=正電荷)とマイナスの電気(=負電荷)です。電荷は力学における質量と対応しています。質量は大きければ大きいほど、移動させるのに苦労しますよね。同じように、電荷が大きければ大きいほど、移動が大変です。悪く言えば、電荷は気のお物なのです。電荷の語源はここなのではないかと思います。

 力学の世界では、物体の運動を中心に考えてきました。そのために必要な式が運動方程式であったのです。また、仕事やエネルギーの概念を使うことで、物理を体系的にまとめることができました。

 電磁気学の世界では、電荷の運動を中心に考えます。もちろん、電磁気学にも運動方程式があります。しかし、高校物理では「静電気」の内容から始まり、その後は「電気回路」を中心に学びます。なぜなら、電荷を持つ物体の運動方程式には力学とは大きく異なる点があるからです。ここの問題に関しては、次回以降に触れていく予定です。
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by dyjobyate | 2009-02-16 08:06 | 物理(高校)
電磁気学①(静電気)【物理(高校)】
 冬になると、金属(ドアのノブ)に触れることで「バチッとくる」場面があります。一体、何が起こっているのでしょうか。実は、身体に溜まっていた電気が放電することで、バチッときているのです。この現象を具体的に考えてみましょう。

 人が椅子から立ち上がる時、椅子との摩擦によって人は帯電(プラスの電気を持つ)します。金属内には自由電子(=自由に動き回っているマイナスの電気)が多くあるため、金属(ドアのノブ)に手を近付けると、自由電子が表面にやってきます。手と金属(ドアのノブ)が接触すると、プラスとマイナスが接触するため、放電(=溜まっていた電気が放出)を起こします。これが「バチッとくる」原因です。

 冬に比べると、他の季節には湿気があるため、空気中の水蒸気が人に溜まっている電気を逃がしてくれます。このため、夏に「バチッとくる」ことは滅多に起こりません。
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by dyjobyate | 2009-02-15 16:22 | 物理(高校)
力学⑥(仕事とエネルギー[後編])【物理(高校)】
 仕事とエネルギーの関係を解説します。
 例としてジェットコースターを考えてみましょう。
 今、一番高い地点にコースターが止まっているとします。
 ここでは運動エネルギーはゼロです。

 斜面を下っていくとコースターは速度を持つようになります。
 なぜ速度を持つのでしょうか。(「斜面を下っているから」では答えになりません)
 重力がコースターに仕事をしたために、コースターは速度を持ったのです。
 言い換えると重力の仕事によってコースターは運動エネルギーを持ったのです。

 エネルギーは勝手に現れる量ではありません。
 必ずエネルギーが生じた原因(今回の例だと重力のした仕事)があります。
 仕事とエネルギーを考えるときは、このように因果関係に着目してみて下さい。
 違った視点で問題に取り組めると思います。
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by dyjobyate | 2009-01-09 15:13 | 物理(高校)