カテゴリ:物理(現在進行中)( 13 )
学会③March2009
 午前中は別の用事があり、午後から参加。実験の内容が中心だったので3日間で一番聞きやすかった。実験系はM1で発表している人も多かったが、何となくM1とわかってしまうのが怖い。僕の大学にはBECを実験している研究室がないので良い機会だった。

 夕方は池袋のジュンク堂へ行ってきた。座り読みができるって素晴らしい。結局ずっと座り読みしていた本を買ってしまった。上手いシステムだ。
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by dyjobyate | 2009-03-30 23:15 | 物理(現在進行中)
学会②March2009
 午前中は「レビューセッション」に参加。このセッションはその分野を専門としていない人々へ向けた公演が行われる。これまでの研究成果と今後の展望をまとめて伝えてくれるので非常に面白かった。睡眠不足ではあったがそれも忘れるくらい。珍しい。

 午後は自分の専門分野のお話。最近話題のネタを効率良く知ることができた。今やっているテーマが終わったら何をやるのかを決めなくては。幅広い知識は必要だと再認識。

 夜は先輩に誘われ、同じ分野のメンバーと飲んできた。全員博士課程(もしくはポスドク)の方だったので、物理の話をされたら聞くだけで精一杯だった。明日が最終日!
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by dyjobyate | 2009-03-29 05:23 | 物理(現在進行中)
学会①March2009
 春の学会が立教大学で開催された。(3/27~3/30)

 午前中は「物理教育」というセッションに参加。物理教育をテーマに研究を進めている学生さんや、高校の教師の方や、ちょっと変わった物理学者(?)の方が様々なテーマについて語っていた。量子力学と色即是空を絡めたお話もあり(しかも登壇者は有名大学の教授)、ある意味で新鮮だった。秋の学会はこのセッションも参加してみようかな…。

 午後は自分の専門分野のお話。とは言え理解できる話ばかりではなかったが。最先端の知識を得るには論文を読むか、人の発表を聞くかだと思う。僕は論文を読む方が好きだが、人の話を聞いた方が短い時間で多くの情報を得られる。とても有意義な時間だった。

 夜は高校の同窓会。終電を逃してしまい睡眠取れず・・・。
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by dyjobyate | 2009-03-28 08:07 | 物理(現在進行中)
数値計算と解析計算【物理(現在進行中)】
 求めたい物理量を計算する際に、近似を利用する方法と近似を利用しない方法がある。(もちろん、近似を利用しなくては解けない場合も多々ある。)一見、近似を利用しない方が正確で良さそうだが、実は必ずしもそうとは言い切れない。

 例えば、Bose多体系でよく用いられる近似方法として、粒子の運動エネルギーを無視するThomas-Fermi近似(=TFA)がある。この近似を利用することで、求めたい物理量(エネルギーや密度分布など)を解析的に(=コンピューターを利用せずに)計算できる。この方法は、考えている系の定性的な議論に有効である。

 近似を用いない方法(コンピューターを利用)では、正確な解を求められる一方で計算そのものに多大な時間を要することもある。系の定量的な議論には有効であるが、定性的な議論に対してはTFAに比べて劣る面もある。厳密解よりも近似解が勝る側面もあると思うと面白い。
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by dyjobyate | 2009-03-19 09:48 | 物理(現在進行中)
Heの特性③【物理(現在進行中)】
 前回の記事で設定したドーナツ型浮き輪を考える。ひもの先端を持ち、浮き輪を横に回転させる。(この作業を行いたかったがために、セメントを利用したり、ひもを装着したりした。この方法は非現実的であり、実際に専用の装置を利用する。)

 浮き輪の中に水が入っているとすると、浮き輪の動きに連れられて水も移動する。これは、浮き輪と水の間の摩擦によるものである。この現象は自然にイメージできると思う。それでは、浮き輪の中に液体Heが入っている場合にはどうなるのであろうか。(前回述べたが、Heが液体になる温度は4.2Kである。)

 液体Heで同じ作業を行うと、ある温度(=2.17K)以下では、液体Heは全く動かなくなる。浮き輪をどんなに回しても、浮き輪内の液体Heは何事もなかったかのように、その場で静止をし続ける。これは、液体Heと浮き輪の間の摩擦がなくなった、とも言える。この現象を超流動と言い、1937年に発見された。
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by dyjobyate | 2009-02-10 11:11 | 物理(現在進行中)
Heの特性②【物理(現在進行中)】
 水は常温では液体である。100℃を越えると気体となり、0℃を下回ると固体となる。He(=ヘリウム)はどのような性質を持っているのだろうか。

 Heは常温では気体である。温度を下げるといつかは液体となりそうだが、Heは4.2K(=-268.8℃)でようやく液体となる。日常生活には何の関わりもない液体He(=液体状態のHe)ではあるが、非常に興味深い特性を持っている。

 簡単な実験を説明するために、ドーナツ型の浮き輪を例に挙げて考える。通常、浮き輪には空気を満たしていくが、空気の代わりに液体Heを注入する。そして、浮き輪の人が入る場所に、セメントを流し込み、固定する。その後、浮き輪(セメントで固めたところの)の中心にひもを付けたら準備完了。次回、超流動現象の解説です。 
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by dyjobyate | 2009-02-09 16:12 | 物理(現在進行中)
Heの特性①【物理(現在進行中)】
 世の中で一番多く存在する元素はH(=水素)である。次に多く存在する元素はHe(=ヘリウム)で、気球や小型飛行船の浮揚用ガスとして利用されている。また、Heの特性を利用した声変わりスプレーもよく知られている。

 声変わりスプレーを吸入して発生すると、通常よりも高い声が出る。なぜなら、He中では音速が空気中よりも速い(約3倍)からである。例えば、A君が「アー」と叫ぶ設定を考える。1回目は地球で「アー」。2回目は大気がHeで構成されている星(=He星)で「アー」。A君の声の波長(=声の特性)は、地球にいようがHe星にようが変わらないが、A君の「アー」の伝わり方はHe星の方が約3倍速い!

 高校物理の波動の内容で、【音の速さ】=【振動数】×【波長】という関係式がある。今回の例の場合、波長は同じで、音の速さはHe星の方が(地球に比べて)3倍速くなっている。つまり、振動数もHe星の方が(地球に比べて)3倍大きくなっている。振動数が大きいということは、音が高いことを意味する。したがって、声変わりスプレーを吸入すると、音が高く聞こえるようになる。
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by dyjobyate | 2009-02-08 22:32 | 物理(現在進行中)
物理学専攻の分類(その2)【物理(現在進行中)】
 理論系・実験系と大きく2つに分けたが、これらはさらに分類される。

 物理学では、ミクロな対象(例えば電子や原子核)からマクロな対象(例えば宇宙)までを扱う。基盤となる知識(学部で学ぶ)は同じだが、専門性が高まるにつれて必要となる知識(大学院で学ぶ)は異なってくる。このため、大学院では分野がさらに細分化されている。これは、扱う対象のサイズで分類される。

 大きく分類すると、素粒子理論<原子核理論≦物性理論<宇宙理論の4つの分野に分かれている(実験系も同様)。不等号はその分野で扱う対象の大きさである。ちなみに、僕は原子核理論の研究室だが、扱っている内容(=扱う対象のサイズ)が物性理論にまたがっている。(つまり、等号が成立するところを扱っている。)これらの分類に明確な定義はないが、どこの大学もこのような分類である。
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by dyjobyate | 2009-02-05 18:41 | 物理(現在進行中)
物理学専攻の分類(その1)【物理(現在進行中)】
 物理学専攻の学生は、大きく分けて「理論系」もしくは「実験系」の研究室に配属される。

 理論系の研究室では、研究テーマに即した理論を学び、論文を読むことで現在の話題を知る。その後、自分が興味のあるテーマを選び、実際に理論を組み立てて計算を行なう。計算の結果を考察し、新しい物理があれば、それを論文にして投稿する。

 実験系の研究室では、研究室毎にテーマがおおよそ決まっていて、その中で興味のある分野を選び、グループで実験(試料の製作・測定など)を進める。その後、実験の結果を解析して、新しい結果が出れば、それを論文にして投稿する。

 両者の大きな違いは、理論は個人プレイで、実験はチームプレイであること。理論系の研究室では、自分の好きなように研究計画が練れる。実験系の研究室では、定期的に会議があり、拘束時間が長い。どちらが向いているかは、その人の能力だけではなく性格も大きく影響しているのかもしれない。
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by dyjobyate | 2009-02-04 22:37 | 物理(現在進行中)
レーザー冷却の原理(後編)【物理(現在進行中)】
 レーザー冷却の原理理解する上でもう1つ必要な知識があります。
 原子は共鳴周波数に近いエネルギーを吸収(もしくは放出)できるということです。
 共鳴周波数を原子の振動の激しさとイメージして下さい。
 共鳴周波数が大きい(=原子の振動が激しい)ほど、原子の温度は高くなり
 共鳴周波数が小さい(=原子の振動が穏やか)ほど、原子の温度は低くなります。

 さて、光子と原子が衝突(=レーザーを原子に照射)する過程を考えましょう。
 レーザーは周波数(光子の振動の大きさ)を調節することができます。
 レーザーの周波数を原子の共鳴周波数よりもやや低めに設定します。

 最初、原子が持っているエネルギーを100としましょう。
 光子(エネルギー50)が原子に衝突(レーザーを原子に照射)すると、
 原子は光子のエネルギーを吸収します。(エネルギー150)
 このとき原子は最初の状態よりもエネルギーが高くなっています。
 
 しかし、自然はなるべくエネルギーの低い状態になろうとする性質があります。
 しばらく時間が経つと、原子は光子を放出するのです。 
 この光子(エネルギー70)は原子の共鳴周波数程度のエネルギーを持っています。
 ここがミソですね。結果的に原子のエネルギーが衝突前後で下がるという仕組みです。

 100(最初)+50(吸収)-70(放出)=80(最後)
 
 エネルギーが下がるということは、各々の分子運動が穏やかになるということです。
 つまり、レーザーを照射することで温度が下がる(冷却される)ということになります。
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by dyjobyate | 2009-01-14 20:12 | 物理(現在進行中)