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量子力学④(コンプトン効果)【物理(大学)】
 ボーアの量子論が提案された時代に、光(=電磁波)の正体をめぐる論争が起こっていた。現在では、光(=電磁波)は粒子としても波としても振る舞うという解釈がなされている。光(=電磁波)の粒子性を示す現象の代表例がコンプトン効果である。

 アメリカの物理学者コンプトン(1892~1962)は、X線(=電磁波)を物質に当てたとき、散乱したX線の波長に入射X線と同じもののほか、それよりも長いものがあることを見いだした。この現象は、X線を波動と考えたのでは理解できない!アインシュタインは、X線(電磁波)が粒子であると考え、この現象の計算をした。

 この計算結果は実験結果とよく一致をした。つまり、散乱したX線(=電磁波)の波長が長くなる理由は、入射した光子のエネルギーの一部が電子に与えられ、散乱した光子のエネルギーが小さくなったためである。(エネルギーが小さくなると波長は長くなる。)これをコンプトン効果と呼んでいる。
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by dyjobyate | 2009-01-31 23:45 | 物理(大学)
量子力学③(ボーア半径)【物理(大学)】
 ボーアの量子論を用いて水素原子の半径を計算すると、0.0000000000529mとなる。この長さをボーア半径と呼ぶ。このときの水素原子は安定に存在していて、基底状態(=エネルギーが最も低い状態)と呼ばれている。外部から電磁波(=光)を照射すると、電子の軌道が外側へ移り、エネルギーが大きくなる(=励起状態)。

 ボーア半径は非常に小さな値だが、この長さは量子力学では非常に重要な役割を果たす。なぜならボーア半径を基準として様々な長さを測っているからである。次回以降の話題となる「古典電子半径」という量も、ボーア半径を用いると簡単に表すことができる。
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by dyjobyate | 2009-01-30 23:37 | 物理(大学)
量子力学②(前期量子論)【物理(大学)】
 ラザフォードの下で原子模型について学んだボーア(1885-1962)は、古典論からは出てこない新たな仮説を導入することで、原子の構造を統一的に説明できる理論を発表した。これはボーアの量子論(=前期量子論)と呼ばれている。

 ボーアは以下の2つの仮説(=量子条件)を導入した。
(1)原子は飛び飛びのエネルギーをもった状態でのみ存在できる。(古典論では原子のエネルギーはどのような値でも取れたが、量子論ではエネルギーが制限される!)これらの状態を定常状態と呼ぶ。
(2)定常状態の電子は遷移(=ジャンプ)をして他の定常状態に飛び移る。例えば、高い状態から低い状態に電子が遷移すると、エネルギーが下がる。下がった分のエネルギーは光となって原子から放出される。

 このような仮説(=量子条件)を導入することで、古典論では説明できなかった現象(=水素原子のスペクトル)が説明できた。しかし、ボーアのアイデアは「古典力学の枠組みに量子条件を付加する」という折衷的な方法であったため、より広い現象に適応するための一般的な指針はなかった。その後、様々な現象に対する理論・実験の研究の積み重ねにより、量子力学は「行列力学」および「波動力学」として成立した。
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by dyjobyate | 2009-01-29 16:33 | 物理(大学)
量子力学①(古典物理学の限界)【物理(大学)】
 19世紀後半には、ラグランジュ/ハミルトンの形式で整えられた古典力学(=高校で学ぶ力学)が完成し、我々の世界の基本法則はほぼ理解されたと思われるようになった。

しかし、19世紀末になると、技術の発展により原子レベルのミクロな(=0.0000000001mの大きさを扱う)世界が物理学の実験的対象となってきた。ミクロな世界には古典力学で説明ができない現象が多くあり、そこから「量子力学」という学問が誕生した。

 「古典力学で説明できない現象」とはどのような現象だろうか。身近(?)な例として原子の構造を考える。ラザフォード(1911年)はα線の散乱実験をもとに、「原子の中心に正に帯電した原子核があり、その周りを電子がとりまいている」という原子の模型を提案した。(この模型は今でも高校物理・化学の教科書に載っている。)

 しかし、この模型は、加速運動をする電子が電磁波を放射してエネルギーを失うため原子が安定にできない、という問題を抱えていた。古典力学の計算によると、電子は0.00000000001秒のうちに、原子核に吸収されてしまう。この問題は1913年にボーアが解決した。そのアイデアとは・・・【続】 
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by dyjobyate | 2009-01-28 21:55 | 物理(大学)
バー【日記】
 今日は結構頑張れた。ここまで集中力が持続するなんて珍しい。
 ということで、先輩と地元のバーに行ってきました。
 ウィスキーのカクテルは美味しい。頑張れた後の贅沢は必要だ。
 
 予定とズレますが、量子力学は明日投稿します。
 そして今週はストイックに生活します。
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by dyjobyate | 2009-01-27 22:10 | 日記
このカテゴリの目標【物理(大学)】
 このカテゴリでは、20世紀の物理学で大きな話題となった「量子力学」と「相対性理論」について書こうと思います。僕もこれらの内容の完璧な理解はできていません。自分の知識を整理しながらも、新たな発見をしたいと思います。

 明日から「量子力学」を少しづつ書いていきます。
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by dyjobyate | 2009-01-26 23:39 | 物理(大学)
物理がつまらない理由【教育全般】
 理系に進学希望をしている学生は、高2から物理を習い始める。もちろんカリキュラムや学校の進度によって差は出てくるし、中高一貫校であれば中3から物理を習う人もいる。

 僕は高2から物理を習い始めたが、初回の授業は楽しみだった。(これはどの科目でも共通して言えた。)科目の内容はもちろん、どんな先生で、どのような授業になるのか、ということに興味があったからだと思う。ただ、初回の授業を終えた後に、わからないという理由でその科目を嫌いになるケースが多かった。残念ながら物理も例外ではない。

 物理嫌いの高校生の多くは、わからないから嫌いなのだと思う。物理は身のまわりの現象を説明をする科目で、それらを説明する手段が数式だから難しく感じるのだろう。これまでとは違った概念を構築しているのだから簡単なわけがない。

 物理を教える側は何に気をつければ良いのだろうか。誤解を恐れずに言うと、ある程度は誤魔化しつつ進めることが必要だと思う。問題が解けて、物理的イメージが湧けば良いのではないだろうか。僕ならばそれだけでも楽しいと思える。問題を解くために必要な知識を教えて、実際に問題を解き、解いた結果の物理的な意味を伝える。もちろん、誤魔化して教えたところは学生に伝えて、その上で意欲のある人が先を学べば良い。 
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by dyjobyate | 2009-01-25 23:42 | 教育全般
ダーツ・バー【日記】
 先週からの計画通り予備校帰りにバーへ行ってきました。
 1人だったので若干緊張しましたが、やはり未知の領域への一歩は楽しいものです。
 と思いきや、予想に反してそこはダーツ・バーでした。

 周りは常連さんばかりで、居るだけでKYな雰囲気を醸し出していましたが、
 狭いお店だったのが功を奏し、ある会社のグループに混ぜてもらいました。
 おかげさまで終電まで楽しく過ごすことができました。ってかダーツ面白い!

 今度は本物のバーにも行こうと思います。 
 明日は久しぶりに忙しいので、ちょっとフライングして更新しました。
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by dyjobyate | 2009-01-24 01:15 | 日記
パリティ【日記】
 物理の雑誌を年間購読してみます。本屋で見かけたら手にとってみて下さい。専門的ではありますが、最先端の内容が数式を使わずに解説してあります。
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by dyjobyate | 2009-01-23 16:26 | 趣味・読書
思考回路を磨く【教育全般】
 人の数だけ個性が存在するのと同様に、人の数だけ思考回路も存在する。勉強が得意な人でもスピーチが上手いとは限らないし、スピーチが上手くてもパズルは解けないかもしれない。パズルが得意な人が勉強もできるかと言えば、必ずしもそうとは言えない。誰にでも得意・不得意はあるが、思考回路を磨くことで不得意なものを潰すこともできる。

 例えば、嫌いな科目ランキングで毎年ナンバーワンを飾る「数学」でも、「計算」を苦手とする学生は比較的少ない。計算はある決まったパターンを学ぶと、同じ思考回路で解けるからだ。「関数」や「図形」のような分野でも、基礎的な問題であれば同じ思考回路で解ける。しかし、応用問題となると自分で正解までの道のりを探さなくてはならない。答えを探すこと(=考えること)に拒否反応を示す人ほど、数学で得点を稼ぐのは難しいだろう。わからない場合にすぐに解答を見て納得するような勉強法では、試験で問題が解けるはずもない。(本人談)

 数学に限らず、問題解決のために一番必要なのは自分で考えること。人から教わることも必要であるが、教わっただけでは一夜漬けの効果にしかならない。人から教わったことであっても自分の言葉で焼き直すことが大切。自分で考えた結果・自分で焼き直した結果であれば、ある場面で適応できなくとも本当に必要なときに使うことができる。
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by dyjobyate | 2009-01-22 21:33 | 教育全般