高校数学を教え始めてから1年が経とうとしている。今年は高1・高2生をそれぞれ1コマずつ担当させて頂いたので、幅広い内容を扱うことができた。来年は受験物理の専門になりそうなので、数学を教える機会も残り僅かとなりそうだ。
数学は考えれば考えるほど伸びる科目だと思う。演習を多くこなせば良いわけではない。パターンを頭に焼き付けることよりも、原理を理解することが大切。理解した原理を使って問題を解くのであって、問題の解き方を覚える勉強法には意味がない。ただ、問題を解けるようになってから原理の本質に気付く場合もあるし、人によって気付くポイントは様々だろう。したがって、どの勉強法が「良い」「悪い」とは一概には言えない。 一つ言えることは、「今日は10時間勉強をした」「今日は1時間しか寝ていない」ではなく、「今日は1時間しか勉強していない」「今日は8時間も寝れた」と言えるような勉強法を編み出せば良い。楽をする工夫は、勉強だけではなく社会でも求められる能力なのではないだろうか。 #
by dyjobyate
| 2009-02-23 23:45
| 教育全般
力学では「重力による位置エネルギー」という量が出てきます。例えば、物体を地面から高さh[m]まで持ち上げる過程を想像して下さい。このとき、物体を持ち上げる人は重力に逆らってh[m]持ち上げるわけです。つまり、重力に対して仕事をした結果、その物体は重力による位置エネルギーを持つという理屈です。
電磁気学では「電気的位置エネルギー」が、力学で言うところの「重力による位置エネルギー」と対応します。例えば、真空中に2つの正電荷があり、それらの間の距離を縮める過程を想像して下さい。このとき、正電荷に力を加える人はクーロン力に逆らって正電荷間の距離を縮めています。つまり、クーロン力に対して仕事をした結果、その物体は電気的位置エネルギーを持つという理屈です。 このような対比をしてみると、力学と電磁気学における「位置エネルギー」には同じ発想が使われていることがわかると思います。エネルギーという量は勝手に出てくるものではなく、必ずエネルギーが生じた原因があります。これはエネルギー保存則と呼ばれ、物理学において非常に重要な法則です。 #
by dyjobyate
| 2009-02-22 12:43
| 物理(高校)
前回は回路における電位のイメージを説明しました。今回は「電場と電位の関係」に着目して、電位の持つ意味を詳しく解説する予定です。もちろん、回路における電位も、電場と電位の関係で考える電位も、同じ意味を持っています。
2つの正電荷(=プラスの電気)が、真空中(=周りに何もない状況)にあるとします。正電荷間には電場によるクーロン力が働くため、各々の電荷は斥力を受けます。この斥力によって電荷は互いに離れていきます。それでは、電荷はどの距離まで離れていくのでしょうか。クーロン力は長距離力と呼ばれ、どんなに離れていても力が働くとされています。つまり、2つの電荷が無限の距離離れるまでは、クーロン力が働き続けるのです。 準備も整ったので、電位の説明に入ります。電位とは「電気的位置エネルギー」という言葉を略したものです。力学の内容でも書きましたが、エネルギーは勝手に現れる量ではありません。電位はどのようにして現れるのでしょうか。長くなりそうなので、次回の投稿で解説します。 #
by dyjobyate
| 2009-02-21 22:17
| 物理(高校)
電磁気学でまず立ちはだかる壁は「電位」という概念です。教科書には電位の公式みたいなもの(=公式もどき)が書いてありますが、これは公式ではありません。重要なのは、この公式もどきに至るまでの過程なのです。いつも書いていますが、自分の言葉で説明できることが、その内容を「理解した」と言えるレベルだと思います。
早速ですが、乾電池を利用した回路を考えます。乾電池に導線と豆電球をつなぐと、豆電球が点灯します。(豆電球が点く理由は割愛)この現象を物理用語を使って説明すると「乾電池が電位を与えることで、電流が電位の低い方へ流れ、豆電球が点灯する」というような具合なります。電位のイメージをつかむために、次のような日用用語に置き換えてみましょう。(乾電池→ポンプ、電位→高さ、電流→水) 先ほどの現象を日常用語を使って説明すると「ポンプが高さを与えることで、水が高さの低い方へ流れ、豆電球が点灯する」となります。電位を「高さ」と考えることで、少しはイメージし易くなると思います。今回は回路における電位のイメージをお話しました。次回は電位の持つ意味を詳細に追っていく予定です。 #
by dyjobyate
| 2009-02-20 15:36
| 物理(高校)
午前はひたすら報告書。ブログ更新の時間も潰される始末。
午後はひたすら計算。しかし無限ループに突入。気付いたら夕方。 夕方以降はLaTeXでレビューの作成。こういう作業は性に合ってるな。気付いたら夜。 ちなみに、僕はキリン派です。密かにサッポロも美味い。 #
by dyjobyate
| 2009-02-19 23:31
| 日記
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